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【PFCD23】Pleq『Good Night Two』
¥2,160
Good Nightを演出する多種多様なアプローチによる心地よい音響空間。 今年リリースされるPleqのアルバム『Ballet Mechanic』からのドリーミーな先行シングル「Good Night」をキーワードに、scholeレーベルでお馴染みのFlicaを始め国内外の精鋭14組がリミックス。 現在進行形エレクトロニカ~グリッジ~アンビエント~ドローンのバイブルとでも言える入門者から通までをカバーした決定盤! ジャケットの写真はAOKI takamasaが担当! マスタリングはnothings66のAkihito Saitohが担当 01. Good Night - con_cetta Remix 02. Good Night - Lauki Remix 03. Good Night - hajimeinoue Remix 04. Good Night - Konntinent Remix 05. Good Night - Segue Remix * 06. Good Night - Porzellan Remix 07. Good Night - Go-qualia Lucid Dreamin Non Rem Sleep Mix * 08. Good Night - Yui Onodera Remix 09. Good Night - Fugenn & The White Elephants Remix 10. Good Night - Haruki Remix 11. Good Night - Flica Good Morning Remix * 12. Good Night - Pawn Remix 13. Good Night - Marihiko Hara Remix 14. Good Night - Strom Noir Remix 15. Good Night *Exclusive Track for CD Only Good Night Written by Pleq 01. Good Night - con_cetta Remix Guitar & Voice by Marco Giambrone Mastered by Akihito Saitoh at nothings66 studio Photography by AOKI takamasa ベルギーのU-Cover records、UKのOctober Man recordingsからのリリースや、復活した名門Mille Plateauxより昨年リリースされた金字塔コンピレーション・シリーズ最新作『Clicks & Cuts 5.1』への参加などで知られるポーランドのエクスペリメンタル・エレクトロニック・アーティスト、PleqことBartosz Dziadosz。今年リリース予定の最新アルバム『Ballet Mechanic』からの先行EP「Good Night」を、総勢14組がリミックス! ピアノやヴァイオリンといった生楽器とエレクトロニクス、双方を用い、ドローニッシュなサウンドスケイプでメランコリックな世界を描き出すPleq。ポーランド・ワルシャワならではのコールドな肌触りと、ノスタルジックですらあるざらついた粒子飛び交う作風が実に魅力的。現代音楽然とした佇まいは、ポスト / モダン・クラシカルのファンにも俄然おすすめ。 本作は、彼の楽曲「Good Night」を日本を含む世界各国のアーティスト全14組によるリミックスをコンパイルしたもの。日本からは、昨年リリースのアルバム『黄昏とピアノ』が好評のrimaconaより原 摩利彦、PROGRESSIVE FOrM最新コンピレーション『Forma. 3.10』にも参加のPawn、名門and / OARからのリリースで知られる小野寺 唯、hajimeinoue、Go-qualia(分解系)などが参戦! オリジナルの「Good Night」も収録されておりますので、参加アーティストそれぞれのアプローチを確認しながら楽しむことができます。カヴァー・アートの写真は青木孝允(AOKI takamasa)が手がけており、なんとも贅沢な仕上がり!
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【PFCD22】Chisato Ohori『toanowa』
¥2,160
神々しく美しい音の波がそっと舞い降り、深く心地よい空間へと導く。 幾度聴いても薄れない新鮮な響き。 "Forma. 3.10"に参加したChisato Ohori 待望の1stアルバム。 1. caitokali 2. fog 3. huakure ~ lua 4. huakure ~ rah 5. huakure ~ luz 6. sepia 7. asemiph 8. omolu 9. efe 10. akuruhi 11. sonohikariha 12. suna 13. sa 14. abibi 試聴:http://www.youtube.com/watch?v=CnkHsxwFbME ピアノとアコースティックギターによる美しい旋律を中心とした楽曲群。 それらはカセットmtrを通ることでより深く淡い質感を纏い、アーティスト独自の世界観へと昇華される。 【アーティストによる楽曲紹介】 1. caitokali : ピアノをカセットテープのmtrに録音したものをコンピューターに送り、カットして編集した楽曲。 2. fog : 霧のような視界の空間を疾走するイメージ。 3. huakure ~ lua / 4. huakure ~ rah / 5. huakure ~ luz : 主に3つの場面からなる物語です。マヤの壁画に出てくる、鳥からひらめきを受け、淡く光る大きな鳥をイメージしました。その鳥の時間はとても悠久に流れていて、果てない空間をゆっくり流れているように見えます。またその鳥をとりまく環境を表現するために、様々なプロセッシングを施しました。 6. sepia : ふと、立ち止まったとき思い浮かんだメロディー。 7. asemiph : 前半は世界の色々な民族音楽のメロディーに影響されました。後半は即興演奏をベースにしました。 8. omolu : ブラジルにあるカンドンブレという民間信仰のorixaの中に登場するomoluをモデルとした楽曲。 9. efe : 背景のノイズのようなものはテープレコーダーによるチャンスオペレーションを採用、そこに新たに音を重ね、仕上げた楽曲。他の楽器は即興演奏をベースとしています。 10. akuruhi : 違う曲を録音していた時に弾いた即興の流れが好きだったので、そのまま違う楽器を足して完成させた楽曲。 11. sonohikariha : 桜の花びらが落ちる様や、水面に乱反射した光のリズムをギターで表現しました。また展開部は、ジャングルで過ごしていた夜の月に照らされ、初めて見た蒼さ、夜の深さの感覚を表現しています。平和への願いを込めた曲でもあります。 12. suna : その時々の心にあるメロディーを重ねて仕上げた楽曲。 13. sa : 楽しい記憶を回想したときに、そこにあるフィーリング的なサウンドを目指した楽曲。 14. abibi : 深い深い水の中へ、ゆっくりと引き込まれていき、光がだんだん遠のいていく情景をイメージしました。 Chisato Ohori http://www.chisatoohori.com ピアノ、ギター、ベースの演奏を基本としながら多種多様の響きを持つものを使い、オーガニックなアプローチから、時にそれらの音をコンピューターを使ったプロセッシングで、いろいろな表情、情景を描き、旅や日常の生活をするなかで出逢う感覚を紡ぎ一つの音のまとまりとして表現している。これまでにベーシストとして多くの即興演奏のライブを行い、ジャンルに関わらず様々な表現者とセッション、バンドで演奏する。その後、楽器とともに主にアジアや中南米等を旅をする傍ら、各地の音楽家に師事、世界中からやってくる演奏者とセッションを重ねる中、無国籍の言語的な音のコミュニケーション、そして、おそらくDNAが持つ人間の本質的なリズムや同時に映像性等の数多の表現手法との共通性のある音楽を模索する。想念としての行動といった発想をもとに、イメージを聴覚可能な振動化した音楽という行動手段で、一つ一つの形として軌跡を残している。
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【PFCD21】Various Artists『Forma. 3.10』
¥2,160
ひたすらに美しいメロディーと研ぎすまされたリズムがかつてないクオリティーとオリジナリティーを生む インストゥルメンタル・ミュージックの未来を担う多くの才能による最高の作品集 本作へのエクスクルーシヴな18作品が織りなす全編書き下ろしの夢のような一枚 2001年、青木孝允と高木正勝によるSILICOMのリリースでスタートをしたPROGRESSIVE FOrMはこれまで10年近くに渡り日本のエレクトロニック・ミュージック・シーンに様々な高いクオリティーの作品を送り続けてきました。その記念碑的コンピレーション・アルバム「Forma(フォルマ)」シリーズの第3弾が7年の歳月を経て、シーンの指針を示すと言っても過言ではない素晴らしい内容でリリース。 本作では既にお馴染みのアーティストに加え、今後の期待が非常に高く突出した可能性を持った多くの新しいアーティストが参加しており、それら楽曲の精度の高さに現在また今後のインストゥルメンタル・ミュージックの幅広い可能性を垣間みることが出来ます。近年稀に見る程のハイ・クオリティーかつ素晴らしい内容に仕上った。 01. Yuanyuan - Alarmist 02. Seiji Takahashi - Gion 03. Nakagawa Takuma a.k.a. Nobi - Smoke 04. Jun Nishimura - Falcon 05. Caelum - Kyrie 06. Tessei Tojo - Blue Fog 07. Miyauchi Yûri - bdq_ 08. eater - Rhythm of Japanese Garden 09. Pawn - Morning Tone 10. Marei Suyama from Ngatari - Pidgin op.1 11. Minus Lex - Minus Lex 12. Junichi Akagawa - Flus 13. Sooner - Barely Confine 14. Serph - Scenery 15. Sabi - Loose Contruulled 16. Geskia! - Viola 17. Taishin Inoue - Voices in Cells 18. Chisato Ohori - Caitokali 試聴:http://www.youtube.com/watch?v=cBOXjd3Qs7A 【概要】 2001年、青木孝允と高木正勝によるSILICOMのリリースでスタートをしたPROGRESSIVE FOrMはこれまで10年近くに渡り日本のエレクトロニック・ミュージック・シーンに様々な高いクオリティーの作品を送り続けてきました。その記念碑的コンピレーション・アルバム「Forma(フォルマ)」シリーズの第3弾が7年の歳月を経て、シーンの指針を示すと言っても過言ではない素晴らしい内容でリリースされます。 本作ではPROGRESSIVE FOrMよりアルバム・リリースのあるeater, Suyama Marei (Ngatari)といったお馴染みのアーティストに加え、普段より深い交流があるアルバム・リリース経験のあるアーティスト、また今後の期待が非常に高く突出した可能性を持った多くの新しいアーティストが参加しています。 こうした人選はレーベルが主催するイベント「New Sounds of Tokyo」シリーズにおいても実践されており、レーベルなどの垣根を越え、高いクオリティーを持った幅広いアーティストに注目しながら、我々の愛すべき音楽環境のさらなる未来を構築していきたいというレーベルのアイデンティティーから成り立っています。 ここで本作に参加しているアーティストの数名を紹介します。 ◆eater: 細野晴臣主催のdaisyworldより1st「quadraphonic」、2nd「KERR」、PROGRESSIVE FOrMより3rd「sunn」をリリース、緻密かつ繊細な音に躍動感を持たせたハートウォームでぬくもりをもったサウンドを展開する音の職人。 ◆Geskia!: flauよりの1st「Silent77」、EP「Eclipse323」、術の穴よりの2nd「President IDM」や多くの配信リリースで、日本人離れしたビート感覚とドラマティックなトラックメイキングが世界中のメディアから喝采を浴びるアーティスト。 ◆Marei Suyama (Ngatari): 天才的なヴォーカリストJessicaとのユニットNgatariとして今年フルアルバム「Nebular for Thirteen」をPROGRESSIVE FOrMよりリリース、プロデュースワークを含め今後の活動に大きな期待と注目が集まる作曲家兼ピアニスト。 ◆miyauchi yûri: Rallye Labelよりの1st「parcage」、2nd「farcus」、そして今年リリースされた3rd「toparch」が国内外で高い評価を獲得、高橋幸宏ら多くのミュージシャンよりの信望も熱い逸材であることは周知の通り。 ◆Serph: 1st「accidental tourist」、そしてリリースされたばかりの2nd「vent」でオリジナリティー溢れるドリーミーな世界観を打ち出し、エレクトロニック・インストゥルメンタル・ミュージックに新たな可能性を提示する注目のアーティスト。 ◆Sooner/Caelum: Around the Recordsより1st「Wether Report」をリリースしたKoutaro Tsukahara (a.k.a.Caelum)とMizuki Kaniは、Soonerとして1st「Scale of Rime」をリリース、ハイブリッドさとポップセンスを高いレベルで表現する期待のユニット。 但し、本作で注目をしたいのは上記で名を連ねたアーティストと同様、いやそれ以上に、今後の期待が非常に高く突出した可能性を持った多くの新しいアーティスト達のサウンドである。その精度の高さに現在また今後のインストゥルメンタル・ミュージックの幅広い可能性を垣間みることが出来る。 探求と発見は終わることを知らない。
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【PFCD20】Ngatari『Nebular for Thirteen』
¥2,160
いつかのピアノと、夜空の歌が 新しい星座をかたどってゆく 名曲「Blue Nude」「小舟」を含む至高の作品。 深美。上品でいてエレガント。 とても素敵でした。 小瀬村晶 01. 猫 02. Blue Nude 03. 流木のために 04. Laugh and Enough 05. June Theater 06. 小舟 07. Teardrop 08. Linus 09. しじまのふ 10. 遠い手紙 11. Hong Kong Blues 12. 鷺は翔ぶ 13. 傍 美しく天使のような歌声のジェシカと、あり溢れる才能を持つコンポーザー兼ピアニスト須山真怜によるユニット"ガタリ"、待望のフル・アルバム!! 名曲「Blue Nude」「小舟」「June Theater」「傍」、またマッシヴ・アタック「ティアー・ドロップ」、細野晴臣のカバーでも有名なホーギー・カーマイケル「香港ブルース」を含む全13曲からなる至高の作品!!! Ngatari (ガタリ) ボーカリストJessica(ジェシカ)と、コンポーザー/ピアニストの須山真怜(monobook主宰)による、才能とは彼等の為の言葉とも言える程圧倒的に魅力ある楽曲を生み出すユニット。ジェシカは2000年にメジャーよりデビュー、「壊れそうなほど繊細なその歌声に秘められた熱い魂。〈和製ビョーク〉と称されるアーティストは少なくないが、これだけ存在感のある人も珍しい」とも評されたヴォーカリストであり、発声法を織田佳子、吉武由子の各氏に師事し、自身の作品のほか、monoやWorld's End Girlfriendをはじめ多くのアーティストと共作を行うなど幅広いフィールドを横断する。コンポーザー兼ピアニストの須山真怜は幼少からピアノをはじめ、2000年よりイタリアに渡り作曲家Alberto Soresina氏の門下生として作曲とピアノを学びつつ演奏活動もスタートさせる、2004年に帰国し自身主催のアートレーベル"monobook"を立ち上げ、 アーティストのサポートや、舞台やギャラリー等の音響製作を中心に手掛けている。そして2007年にガタリを結成。都内を中心にヨーロッパでのライブやコンテンポラリーダンサーとの共演など様々なステージに活動の場を広げる。森羅万象を鋭利に解体したリリックと無国籍にしてポップな現代のサウンド、夜空に響く羽音のような情緒豊かなJessicaの歌声が溶け、未知の贈り物となって深く聴き手に感応する。また年に20回を越すライブは高い評価を得ている。2008年10月、Blue Archiveより自主制作による「スプルースの化石」をリリース、そして2010年2月、スケールアップした待望のフル・アルバム「Nebular for Thirteen」をリリースする。無限大に広がる大きな可能性を持ったこの音と才能が多くの人を虜にする日は遠くない。 http://www.ngatari.com ※初回プレスの旧品番を予定しております。 旧品番とPFCD品番に内容の相違はございません。
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【PFCD19】Takashi Wada『Labyrinth』
¥2,160
ドイツonitorレーベルから若干21歳でデビューしたベルリン在住のアーティストTakashi Wadaによる4thアルバム。エレクトロニック/アコースティックとヴォーカルを独自の感性で融合、どこまでも心地良い空間的な響きを幅広い音楽性で表現する大注目の秀逸作品! とても気持ちのいいトロニカです。 いろんな旋律が聴こえてきて、唄のメロディまでもが 浮かんできます。 高橋幸宏 01. Film 02. All For Nothing 03. Magic Smoke 04. Le Cancre 05. A Continuation Of A Story 06. Endless Hopeless 07. Labyrinth 08. Good Bye Old Days 09. Late 60s Drama 10. Dont Be Afraid 11. Where We Start And End 12. Birthday DJ Yogurt & Koyasによる特典MixCD付き! Takashi Wada Works Selected, Edited & Nonstop Mixed by Yogurt & Koyas 01. Pilot Fish (from 2nd Album "Araki") 02. Dont Be Afraid (from 4th Album "Rabyrinth") 03. Araki's Dream (from 2nd Album "Araki") 04. A Continuation Of A Strory (from 4th Album "Rabyrinth") 05. 19 C (from 1st Album "Meguro") 06. All For Nothing (from 4th Album "Rabyrinth") 07. Lost Land (from 2nd Album "Araki") 08. Seventh Heaven/After Life (from 2nd Album "Araki") 09. Where We Start And End (from 4th Album "Rabyrinth") 10. DAY (WINDY) (from 1st Album "Meguro") 11. 3 AM (CITYSCAPE from 1st Album "Meguro") 12. Twilight Zone (from 2nd Album "Araki") 13. Erain (未発表) 14. Stardust (未発表) Takashi Wada (onitor/PROGRESSIVE FOrM) 1982年、東京出身。デトロイト・テクノやジャズ、アートロックなどのエッセンスを混ぜつつつも、しっかりとした音楽の素養をベースに、小気味の良いビートとエモーショナルなメロディーでどこまでも心地良い空間的な響きを幅広い音楽性で表現する注目のアーティスト。1999年、16歳でニューヨークに留学しジャズと出会いジャズギターやボサノヴァなど音楽理論を学ぶ。同時にギターとドラム・マシーンに歌を重ね、シンガーソングライター的な作曲活動を開始。2002年、19歳の時にパリに移住。パリでは大学に通いながらジャズギターとクラシックピアノを学び、同時にコンピューターでの作曲を始める。2004年、ドイツonitorレーベルよりデビュー・アルバム「meguro」を若干21歳でリリース。風景を描写したアンビエント的なアプローチを中心としたこのアルバムから国連のアニバーサリーフィルムやテレビ番組に収録曲が使われることになった。同時にヨーロッパ(フランス、ドイツ、オーストリア、ロシア)と日本などでツアーを行う。2005年、活動の幅を広げる為に、また2ndアルバムの制作に向けてベルリンに移住。2006年、生楽器を多く取り入れさらなる表現の幅を広げたアルバム「araki」を、2007年11月、ベルリンの著名アーティスト達と様々なコラボレートをした楽曲が並ぶ3rdアルバム「Brand New People」を共にonitorよりリリースする。そして2009年8月、待望の4thアルバム「Labyrinth」をリリースする。 http://www.takashiwada.com ※初回プレスの旧品番を予定しております。 旧品番とPFCD品番に内容の相違はございません。
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【PFCD18】Ametsub『The Nothings of The North』
¥2,200
SOLD OUT
ぼく、大好きです。 ファンになりました。 坂本龍一 僕の住む街や、生活の「ノイズ」が彼の音楽と交わって、 それが涙が出るほど感動的なアンサンブルを響かせてくれました こういう、日々に彩りをくれる音楽が、もっと世の中に増えればいいのにね クラムボン ミト Ametsub『The Nothings of The North』PFCD18/XECD1110 01. Solitude 02. Lichen with Piano 03. Repeatedly 04. Snowy Lava 05. Old Obscurity 06. Peaks Far Afield 07. Time for Trees 08. skyr 09. Faint Dazzlings 10. Mosfell (pathless) 11. 66 12. Off-Road 264 2006年リリースのデビュー・アルバム『Linear Cryptics』以後、2007年のJimanicaとのコラボレーション・アルバムを経ての待望のソロ2作目!ピアノを中心としたこの上なく美しいメロディーラインの数々と、さらに磨きのかかった緻密かつスリリングなリズムから生み出される至高の楽曲群から構成される、近年のエレクトロニック・ミュージックにおけるひとつの金字塔とも言える傑作! ○1st、コラボレーション・アルバムのリリースを経て知名度が確実に定着、本人がメイン・アクトでのライブも増え、現在は年に20本近くのパフォーマンスを行う。それにより既発アイテムのバックが途切れることなく続くアーティストに成長! ○AOKI takamasa、高木正勝らを輩出、このジャンルにおいてシーンを牽引するPROGRESSIVE FOrMレーベルを象徴する抜群のクォリティーを持った傑作! Ametsub [アメツブ] 東京を拠点に活動する音楽家。半野喜弘や青木孝允らを筆頭とするPROGRESSIVE FOrMからリリースされた「forma 2.03」に20歳で参加し、国内外から評判を集める。その後、1st Album 「Linear Cryptics」をリリース。世界最大のエレクトロニック・ミュージック・フェスティバルを起源とする、sonarsound tokyoに出演。ゲームボーイによるパフォーマンスも話題となり注目を呼ぶ。その後、Vladislav DelayやBlue Foudation、Calm、竹村延和、Numb、AOKI takamasa等との競演も重ねる。2007年には渚音楽祭、また野外フェスティヴァルSense Of Wonderにも出演、多くのオーディエンスを魅了したライブはスペースシャワーTVの放映に選出され、翌年の同フェスティヴァルへの出演も位置付ける。2008年夏にはアイスランドでのライブも敢行。d.v.dのJimanica(drum)とのコラボレーションも始まり、Jimanica × Ametsubとしてのアルバムが2007年にリリース。初ライブではPARA、クラムボン、toeと共演、同年秋には渚音楽祭への出演も果たす。暗く美しい独自の世界観と、壮大な情景を描写する様な音楽性は、今後の活動に期待が高まる。2009年2月、待望の2nd Albumがリリースされる。 http://www.drizzlecat.org
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【PFCD17】tree river『over there』
¥2,160
鶴見 健太によるソロプロジェクト”tree river”。そのアルバム「over there」は、FENNESZを思い起こさせる極上のアンビエンスを独自の解釈で表現、見事に美しい世界観を創り上げたデビュー作! 01. fragment 02. over there 03. sound 01 04. double cut away 05. world's end 06. untitled 00 07. scar tissue 08. devil blues 09. flurry 10. no feelings 11. 1959 12. time 【プレスリリース】 PROGRESSIVE FOrMの新作は、岐阜をベースに活動を続ける新鋭、鶴見 健太によるソロ・プロジェクト"tree river"の1stアルバムである。 さて本作に寄せる原稿をしたためるにあたり、少々話しはそれるが昨今感じていたことを最初に加えることとしよう。 それは世間一般でエレクトロニカと称される音源群、またそれらを取り巻くエレクトロニック・ミュージックにおける環境全般についての印象なのだが、90年代後半より徐々に培われ、2000年頃より本格的な盛り上がりを見せていたそれら音楽環境が特に2005年辺り以降であろうか、それまでの勢いを潜めてしまった印象があった。それは例えば、ラップトップを中心に構成されたライブイベント全般の数にも顕著に現われていたことを覚えている。その経緯の一端として感じられることとして、そもそもそれら音楽環境は相呼応するように発展と盛り上がりを見せていた音楽制作の環境、つまりはベースとなるコンピューターの性能向上と、ソフトウェアの広がりと進歩に深い関連性があったことは事実の一端ではあるだろうし、だからこそ生まれてきた新鮮な音であったかもしれない。ただ同時に、それは時として本来あるべき音楽としての追求という本筋から逸れ、やもすれば音と制作環境に焦点が充てられ、音楽はそれに付随するものといった、本意ではなかったにせよ結果として矛盾をはらんだ空気感を形成するに至った土壌を生んでしまったのかもしれないし、それが故にエレクトロニカと称される音源群の広がりが止まったのかもしれない。 が、しかし、特にここ1~2年であろうか、それは本来あるべき音楽としての追求を取り戻してきた印象を覚えている。実際には「取り戻した」というより、脈々と引き継がれてきたそれら音楽環境が「形を替え次のステップに向かわんとしている」といった表現の方が適切であろうか。その一因として、これら音楽環境における特に生楽器、また肉声の比重が、以前のそれと比べると格段に広がったことにも起因しているのかもしれない。当たり前かもしれないが故に、音楽の持つ従来の奥深さや広がりといった要素を追求するに至ったのだと思う。また同時に、それまで参加してきたプレイヤーに加え、現在20歳台前半の若手クリエイターの台頭(という程ではないのかもしれないが)も目に付くようになってきた。言わば彼らの新しい才能が、これら音楽環境における次なる道しるべを切り開いているのかもしれない。 さて本作の印象に戻ろう。 作者は現在まだ若干23歳の若手であり、制作時期は22歳。「なのにこの質感の良さと力強さは何だろう」とアルバム1曲目「fragment」の最初の音を聴いた際に覚えた感覚を今でも鮮明に覚えている。あくまでエレクトロニックな印象の時間軸が流れつつも、ギターとラップトップを中心に構成された本作は、荒々しくも、アルバムを通し一環して感じられるバランスの良さとモチーフ作りの上手さがベースとなり生み出され、作者の高いソングライティング能力の可能性を感じさせる。「是非、より多くの人にこの新しい才能を確かめて欲しい」という気持ちで、ここに本作がPFCD17として完成した。 ゆっくりと流れるその美しい音世界を是非聴いて欲しいと思います。 【アーティストによる楽曲へのコメント】 01.fragment :最小限の動きで速く進む、矛盾しているようでしていない。 02.over there:対極的なモノ 03.sound 01:子供の時の出来事や思い出を音に表したもの 04.double cut away:割れたレコード 05.world`s end:スピーカーの最大音量でクラシックを聴いた時 06.untitled 00:壊れた古いラジオから流れたフォークソング 07.scar tissue:scar tissueを何十年後かに聴いた時の音 08.devil blues:海の中のblues 09.flurry:アナログ 10.no feelings:砂浜で遠くから聴こえて来る音色 11.1959:9人の音楽家のための音楽 12.time:ゆっくり進む時間の音 【プロフィール】 岐阜県出身、鶴見 健太によるソロ・プロジェクト。中学在学時、パンクロックやハードコアと出会いベースを始め、中学卒業後にバンド活動を開始、スリーピースのバンドにて積極的に様々なジャンルを取り入れた音楽性を展開する。解散後、エレクトロニカや現代音楽に興味を抱き、“tree river”名義での作曲活動を開始、ギターとラップトップを中心とし展開させる情景的な美しい音空間を表現している。現在は地元を中心にライブ活動を展開中。
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【PFCD16】蓮沼執太(Shuta Hasunuma)『HOORAY』
¥2,160
米WESTERN VINYLより2006年に発表された1stが注目を集めた気鋭のクリエーター”SHUTA HASUNUMA”。本作は美しく繊細なメロディーをそのままに、リズムオリエンテッドに仕上げられた秀逸な3rdアルバム! 01: Flamingo Intro 02: KFRMX 03: Uprock Apache 04: Thembi 05: HOORAY 06: No Volatile 07: Attack the Distance 08: Exchange Groove 09: Footprints 10: Cotton Fields プレスリリース PROGRESSIVE FOrMのニューリリースは、新鋭Shuta Hasunumaのアルバム。新鋭と言っても、本作は彼の3作目のアルバムとなる。 ざっと彼の足跡を辿ろう。Shuta Hasunumaのデビューは2006年。10月、セルフタイトルの1stアルバムを、米オースティンのWestern Vinylからリリース。同じ年の年末には、ausが主宰するflauの室内音楽コンピ『echod』に、HoodやMontag、Ametsub等とともに参加している。続く2ndアルバム『OK Bamboo』もWestern Vinylから。作品発表に前後して、東京都内を中心にライブを行っている。ちなみにこのWestern Vinylは、既にカタログ番号が40を数え、新人等に混じって、Will Odlham(変名)、Papa M、Oren Ambarchi、Robert Lippokといったクセモノもリリースしている興味深いレーベル。主宰のBexar Bexarは、Fat Catのコンピや先述の『echod』に楽曲を提供していたりもする。 本稿執筆時点で未到着の2ndアルバムは措くとして、まだ発表から1年経たない1stの彼の音に覚えがあれば、本作は意外に思えるかもしれない。「ソングクラフト」と評された、わらべ歌を編み替えるように優しく温かい1stに比べ、本作は非常にシャープで、冒頭のサブベースの圧迫感から驚かされる。この2作の違いは、柔和と硬質、有機と無機、曖昧と鮮明、といった相反する言葉で表されそうだが、それはそのまま、彼の個性の幅なのだろう。 もう一つの差異は、本作のトラック2「KFRMX」が象徴している。その名が示すように、これは1stに収録された「Karma Fulcrums」のリミクスだが、ノンビートの原曲と異なり、リズムが前面に押し出されている。本作に散りばめられた音の粒も断片は、緻密に配置されて定律を形作る。 さて、本作で特に際立つのは楽曲の展開だ。トラック1、3、4、8、10など長尺の曲は、モチーフを歌い終え、フェードアウトするかにみえた終盤に変容する。この刺激的な転回は、リスニング環境に依存する、つまり、微細な音を聴き漏らすと味わえないので、スピーカーを通し大きめのヴォリュームで聴くことをお薦めしたい。そうやって聴取して例えば、本作に鈴虫の鳴き声を聴いたと感じたなら、それは鈴虫が聞こえるようなある空間を想起したのであるし、星の瞬きを聴いたなら、星の光る夜を感じたのである。彼が本作に寄せた文で「音に身をまかせて楽しんでほしい」と言っているのは、そういうことかもしれない。 text by 中澤始(optone) アーティストによる楽曲解説 Track 1, Flamingo Intro 僕はAnalogと Digital を同一平面上で考えいて、この対立をバランス良く組み合わせる事によって、曲の持つ可能性を最大限に引き出そうと心がけています。あらゆるプロセスを経て出力された繊細なノイズ.電子音を丁寧に使い、良い意味で荒っぽく泥臭いトラックに仕上げました。左右様々な角度から音が飛び込んできます。 Track 2, KFRMX 僕の1stアルバム収録曲「Karma Fulcrums」の素材を使い、作り直した曲です。原曲は純粋なサインウェーヴを重ねた持続音の作品でした。今回はそれを、少ない音数をいかに効果的に使い、複雑なリズムに絡ませることでどれだけグルーヴを出す事ができるか。。。これを目標にして、チャレンジした曲です。 Track 3, Uprock Apache 「Uprock」とは、ロックやファンクやソウルの音楽にあわせて踊るストリートダンスです。僕は、このような白人の音楽の感覚と黒人の音楽の感覚をごった煮をした反応にとても影響を受けています。日本人は手軽に様々な国の音楽を聴く事ができ、なおかつ公平.フラットにその価値を判断できる世界でも非常に珍しいリスニング環境を持っていると思っています。この曲ではそんな黒人音楽が持つ、豊かで力強い。そしてやわらかい雰囲気を理想としたビートに挑戦しました。デリケートなノイズとビートのキックが畳み掛けるように頭をカキーッんとさせてくれはずです。 Track 4, Thembi この曲はアルバムの中でもAnalogとDigitalを等価に扱うスタンスが一番よく表れています。左右に細かい音の配置を考え、極力簡素な音を効果的なインパクトで与える事ができるポイントにノイズをくい込ませました。すべて人力で行う事によって、Digitalのランダマイズでは出せないであろう自分独自の感覚を出せるように頑張りました。それを感じとって頂ければ、とても嬉しいです。 Track 5, HOORAY 高校生時代に制作したトラックのメロディーをピックアップして、シンプルに再構築した1分のインターリュードです。HOORAYとは歓声の「フレー」という叫び声。 Track 6, No Volatile この曲は崩壊寸前のギリギリの要素で成り立っています。余分な音があっても崩れ、逆に音の要素がこれ以上少なくなっても崩れてしまう。キック、ノイズ、ベース、サインウェーヴ等を限界まで引き算していき、空間?スペースを豊かに使用した曲です。次から次へと飛び込んでくる、その引き算して残った多様な音の素材の質感や肌触りを実感してもらえるように考えて作りました。 Track 7, Attack the Distance ふと気がつくとすでに耳元ではもう違う音が鳴っている。1分のインターリュードです。 Track 8, Exchange Groove その名前の通り、グルーヴを交換しあうという安直なタイトルです。このグルーヴというのは、3曲目での説明の「白人の音楽の感覚と黒人の音楽の感覚をごった煮」という雰囲気をイメージしたものです。曲の主体となるのは、R&Bのような繊細なリズムです。身体的なリズムと反して計算的な電子音とノイズが、がっちりと手を取り合う事で力強さを表現できたらイイなと思います。 Track 9, Footprints たくさんの細かい音の粒子がしっかりとした秩序を成立させています。10分近いドローン作品です。フィードバックやループで構成され音が多様性すぎて、はじめは混沌として聴こえになるかもしれません。しかし、それぞれの音ひとつひとつが役割を果たしており緻密に積み上げられています。 Track 10, Cotton Fields このタイトルも10分を超える曲です。リズムが無くシンプルな素材を反復させているなかにも、緩やかなノリを表現したいと思いました。曲の中盤からビートがうねり出します。コンピューターマシンでの音楽制作ソフト等のテクノロジーがある程度進歩した現在、楽曲に対する作る側のイメージが豊かでないと、益々つまらないものになってしまいます。ソフトで簡単に作れれば作れるほど自分の持つ感性や感覚がストレートに出てしまうと思っています。音楽制作に常に一貫している事は、やわらかいアイディア。その発想を限定する事無く自由に、自然にたくさんの要素を取り入れる挑戦です。 最後に、僕自身とても楽しみながらこのアルバムを作りました。皆さんも聴いて頂ける機会があったら是非音に身をまかせて楽しみながら聴いて頂きたいです。 【プロフィール】 1983年東京都生まれ。2006年秋、アメリカのWestern Vinylレーベルより1stアルバム『S/T』を、2007年同レーベルより2ndアルバム『OK Bamboo』リリース。そして3rdアルバム『HOORAY』をPROGRESSIVE FOrMよりリリースする。ライヴパフォーマンスでは、すべて生楽器での演奏を試みたり、またはラップトップ1台での有機的かつフィジカルなパフォーマンスを行う。一見まったく逆のアプローチに見えるこの表現方法を果敢にチャレンジしている。アナログとデジタルとの、音楽と音響との、感覚的なる事と計算的なる事との接点を探求する。昨今では英音楽誌「WIRE」や世界各国のウェブ、マガジンに取り上げられ注目を集めている。2008年夏にはHEADZより4枚目のアルバム を発表予定。 http://www.shutahasunuma.com/
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【PFCD15】STEREOPLASMA『BETA VERSION』
¥2,160
ドイツ・デュッセルドルフを拠点に活動を続ける作曲家Andreas Reschによるプロジェクト"STEREOPLASMA"。 「BETA VERSION」は生楽器やヴォーカルなど幅広い音楽性がエレクトロニクスと溶け込んだ注目作である! 01: Bunny At The Park 02: Burning Robots 03: Wonderland Boogie 04: Midnight Taxi 05: Oquo 06: The Orange Room 07: The Appartement 08: Pink Cabin 09: Water Damage 10: Wild Pause 11: Luna Lounge 12: Audrey At Milan 13: One Man Crew ※映画「EX-MACHINA」挿入曲 14: How Lovely プレスリリース: 幼少期よりクラシックやジャズを学び、若くしてインダストリアル・ミュージック・シーンの重要人物となったドイツ人音楽家Andreas Resch。30歳になった1995年にLoi Interceps名義でアルバム『Music for Movies』を、2004年にAndreas Resch名義で『Requiem』をリリースしている。しかし残念なことに、オーケストラからエレクトロニクスまで自在に操る高度でモダンなAndreasの音楽は、映画、ゲーム、TV、広告などの業界で注目を集めるに留まり、音楽シーンの文脈で語られることは稀だった。これはAndreasが主に作曲家/サウンドデザイナーとして活動していたことに起因している。そんなAndreas Reschの才能を音楽シーンが評価することになる作品が、Andreasとゲスト・ヴォーカルKerstin Hermesから成る音楽プロジェクト”STEREOPLASMA”のデビューアルバム『BETA VERSION』だ。 STEREOPLASMAの音楽性は不定形だが、Andreas自身が「クリックス・アンド・ラウンジ」と呼ぶようにIDM/エレクトロニカ的プロセッシングを多用した芸術性の高いラウンジ・ミュージックと括るのが分かり易いだろう。クラシックやジャズはもちろん、グリッチ/エレクトロニカ/アンビエントといった音響音楽や、ミニマル・テクノのリズム感、そしてラウンジ/モンドのポップな感性など、様々な音楽要素を再構築した革新的でモダンなインスト・ミュージックである。ラウンジ・ミュージックという括りは誤解されがちだが、例えばルノワールの絵が一見して楽しめるエレガントなムードと高い芸術性を両立しているのと同様、STEREOPLASMAの音楽はKerstin Hermesのヴォーカル・パートを活かした聴き心地の良い輪郭と、複雑で高度に磨き上げられたディテールを併せ持つラウンジ・ミュージックの新しいアプローチといえる。また、曲ごとに設定されている独特なモチーフ、例えば「エイリアンに惹き付けられた孤独な宇宙飛行士」(One Man Crew)、「ポップ・アートの家具が揃えられたアパートの一室」(The Appartement) など、がSTEREOPLASMAの音楽に斬新な色合いを与えている。そもそもインスト・ミュージックは明確なテーマやメッセージを持たず、肉体的/感覚的にサウンドを楽しむ作品が圧倒的に多い。しかしSTEREOPLASMAは曲に明確なモチーフを設定することで、リスナーに各曲の世界を想像する楽しみを与え、『BETA VERSION』を聞き飽きることなく楽しめるアルバムにしている。Andreasのサウンドデザイナーとして20年に及ぶ蓄積が遺憾なく発揮された1枚となった。 アーティストによる楽曲へのコメント: Track 1: Bunny At The Park 「Bunny At The Park」は、単にアルバムの一曲目という事ではなく、『BETA VERSION』用に書いた最初の曲でもあるんだ。転がるビート、ヴィブラフォンの旋律、ラウンジの要素といった特徴的な要素が入ったプロトタイプ的な曲。驚く様な要素が詰まった、アルバムを代表する曲だね。 Track 2: Burning Robots 「Burning Robots」のドラムは、特別なドラム・モジュールを使って作った。はじめて使ってみたんだけど、メカニカルであると同時に、ダイナミズムや変化もはっきり表現する事が出来たよ。想定したのは、ロボットが燃え上がってダンス・コンペで踊っている場面。 Track 3: Wonderland Boogie 「Wonderland Boogie」は、Martin Dennysのエキゾチカ・サウンドとPlastikmanのミニマル・ビートが混ざった様な、南大平洋のロマンティックな雰囲気を持った曲。最初のパートが終わって、ダークなメイン・パートに入るとリスナーは驚くだろうね。 Track 4: Midnight Taxi 「Midnight Taxi」は、”フィルム・ノワール”の深夜のシナリオのサウンドトラックみたいな曲。アルバム初のヴォーカル・トラックでもあるね。シンガーのKerstinは、オリエンタルな感じで歌っている。細かいサンプルの定律的なコラージュによって変化を加えているんだ。 Track 5: Oquo 「Oquo」は、スクラッチーなCDのサウンドによって構成されている。実際、壊れたCDプレーヤーの様なサウンドなんだ。アルバム中、最もプログレッシヴなサウンドであると同時に、ナイスなコード進行によってすんなり受け入れられるはずだよ。 Track 6: The Orange Room 「The Orange Room」は、ダークでスローなジャズ・トラック。Angelo Badalamentiと彼が手掛けたTVシリーズ「Twin Peaks」のサントラへのオマージュでもある。 Track 7: The Appartement 「The Appartement」は、イージーリスニングな曲。リスナーに60年代を想起させるような作風だね。今にもDoris Dayが現れそうな、ポップ・アートの家具が揃えられたアパートの一室。 Track 8: Pink Cabin 「Pink Cabin」は、エロティックな雰囲気の曲。シンガーのKerstinは、生意気とも取れる様な、ディープでセクシーなヴォイスを披露している。ドライヴ感のあるシャッフル・ビートが、その悪い雰囲気を強調しているね。 Track 9: Water Damage 「Water Damage」は、周波数にこだわったダークなアンビエント・トラック。僕のインダストリアル期を思い出すような曲。バックグラウンドでは、空港の巨大スピーカーのアナウンスにも似たヴォイスを使っている。 Track 10: Wild Pause 「Wild Pause」は、フレンドリーでグルーヴィーなダウンビート・トラック。バックにはトレンディなE-Pianoのリフとヴィブラフォンのメロディを使っている。 Track 11: Luna Lounge 「Luna Lounge」は、伝説のEGO-Clubにインスパイアされた、クラシカルなミニマル・トラック。 当時僕は、EGO-Clubにミニマル・テクノを聴きに行っていたんだ。広い会場に合いそうな曲。 Track 12: Audrey At Milan 「Audrey At Milan」は、60年代のイタリア映画を想起させる曲。曲中のロマンティックなピアノ・テーマはオードリー・ヘップバーンが、サングラスと傘を持って雨のミラノを散歩しているのを表現しているんだ。 Track 13: One Man Crew 「One Man Crew」は、エイリアンのサイレンの音に惹き付けられた、孤独な宇宙飛行士についての曲。 Stanislaw Lems の”Solaris”がこの曲の元になっている。 Track 14: How Lovely 「How Lovely」は、ラジオでオンエアされている曲に合わせて、即興で歌っている様な曲。最後にダークなサウンドを加えてみた。セカンド・パートは「attack of killer frogs」を想起させるね。 【プロフィール】 1965年、ドイツ・ミュンヘンに生まれる。7才の頃よりピアノを始め、その後の驚くべき音楽的才能の基礎を築く。当初は典型的なクラシック・ピアノの勉強を行ったが、ティーンの頃にはアメリカ人ピアニストDave Apterから指導を受け、ジャズを中心としたインプロヴィゼーション技術を身に付ける。1987年、Andreasはミュンヘンを離れ、Robert Schumann Conservatoryにおいて音楽及びサウンド・デザインを学ぶ為、デュッセルドルフに移住。勉強の傍ら他2人の学生と共に、アヴァンギャルドな音楽プロジェクトを開始する。このプロジェクトは、インダストリアル・ノイズとエレクトロニック加工されたオーケストラ・サウンドを用いた実験的なもので、彼等は瞬く間に当時のインダストリアル・ミュージック・シーンで知られる存在となった。この初期の創作期を通じて、またその発展性と独創性によりAndreasのトレードマークとなる、未来的なポスト・モダン・スタイルの特有のサウンドが固まったのである。また著名なフィクション映画の音楽を手掛け、1995年にはLoi Interceps名義でアルバム『Music for Movies』をリリースする。1996年、オーケストラとエレクトロニック・ミュージックを混ぜ合わせ、2004年にイタリアのレーベル、Amplexusからリリースされた「Requiem」を作曲。90年代中盤よりAndreasは作曲家としても活動しはじめ、TV、広告、コンピュータ・ゲームのサウンドトラックも手掛けるようになる。ディレクターStefan Scheerとのコンビは特に素晴らしく、1999年にはAndreasは自身のアンダーグラウンド映画『Der Westen (The West)』用に複雑なサウンドトラックを製作、この関係は今日まで順調に続いている。Andreasは近年、Stefanのレトロなコンピュータ・ゲーム「Rufus Drake – Reshaping The Future」のメイン・テーマ音楽を手掛ける。2004年、彼はドイツで最も著名で由緒あるシアター、Düsseldorfer Kommödchen用に数曲を製作。大量の作品をこなしたのち、Andreasは再度彼自身のプロジェクトに集中しはじめ、”Stereoplasma”を結成。、”Stereoplasma”はAndreasとゲスト・ヴォーカルKerstin Hermesから成り、その作風はミニマル・テクノで幕を明け、プログレッシヴなエレクトロニカへと変貌を辿ることとなる。グリッチ・ミュージックに没頭した後、Andreasはクリックス・アンド・カッツ、ミニマル、それにラウンジを混ぜ合わせた”Stereoplasma”特有のサウンドを生み出す。彼自身は冗談交じりにそれを”クリックス・アンド・ラウンジ”と呼ぶ。『Beta Version』と題されたStereoplasmaのデビュー作は、2005年末にAndreasのスタジオで製作がはじめられた。彼は、自身のスタイルと、グリッチ、イージーリスニング、ミニマル・テクノ、映画音楽、アンビエント、ポップ等のコンテンポラリーな音楽の要素を軽快に混ぜ合わせたのだ。ゲスト・シンガーのKerstinは、自身のヴォーカル・パートによって、ほぼ全編インストのアルバムに丸みを持たせている。 http://www.andreasresch.com/
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【PFCD14】eater『sunn』
¥3,000
時の流れを綴った叙情詩。。 細野晴臣主催のDaisyworld discsより「quadraphonic」「KERR」をリリースした注目のアーティスト“eater”による3rdアルバム「sunn」! 01.daybreak 02.smell in morning 03.私のヒキダシ 04.花街道 05.small star 06.sweats 07.the white moon 08.mountain in the east 09.enjoy house 10.schoolyard 11.凪 [Press Release] <クリック・ハウスからヒップホップまで、今のサウンドを縦横無尽に食べ尽す>という前作のコピーが物語るようにeaterのサウンドは一言では言い表せない。IDM、エレクトロニカ、アンビエンス、クリック、テクノ、ファンク、ロック、、、。それらの要素はeaterを表現するのに必要な言葉であるが、全てではない、、、。そしてeaterのサウンドはベッドルームサウンドでもあり、ダンストラックでもある。 大阪在住のアーティスト、香川功樹のオウンプロジェクトであるeaterは2000年にその活動をスタートさせる。 遡ること10数年前である93年にグランジスタイルのバンドでのベーシストとして音楽制作に携わるキャリアをスタート、バンド解散後は打ち込み音楽に可能性を感じ新たな音楽性を模索、97年には民族音楽の新しいアプローチを模索するためのバンドPsycho Babaを結成。自らはライブミキシング、サンプラー、エフェクトを担当しフリーフォームな活動をするなか、ヤマタカEye氏のレーベル、Shock Cityからのコンピレーション、「Shockcity Shockers」に参加するなどし音楽的にも活動の幅を広げていく。約2年に渡るバンド活動期間を経て再び個人での活動を再開。そしてEaterという名の下に本格的なソロ活動を始め、2002年4月には細野晴臣氏が主催するレーベル、Daisyworld discからのコンピレーション「V.A / strange flowers vol.1」に参加しその類まれなる資質をアピール、同レーベルからは2003年にはファースト・アルバムとなる<quadraphonic」を発表。その緻密な打ち込みのもとに繰り出されるフリーフォームなサウンドは活発に成りつつあった当時の日本のエレクトロニック・シーンに於いても才能あるアーティストとして一躍注目を浴びた。そして05年にはセカンド・アルバム「KERR」を発表し、更なる高みへと昇る素晴らしい姿勢を披露。ベッドルームサウンドには留まらず、その独自のカットアップ法を用いたフロア・サウンドは我々にまた新鮮な印象を与えてくれたのも記憶に新しい。 サード・アルバムにあたる本作「sunn」はeater名義での活動を始動させた当初からも12インチ・シングルを発表していたプログレッシヴ・フォームからのリリースとなる。 ポスト・エレクトロニカ以降の日本のフロア・サウンドシーンに登場し、その中でもいち早くオリジナリティーというものを感じさせたアーティストのひとりでもあったeater。デヴュー当時より、あのリッチー・ホウティンやリカルド・ヴィラロボスといった現在のクリック・テクノミュージックシーンの重鎮たちも、来日時に彼のサウンドに触れる機会がありその才能を高く評価していたことを記憶している。 eaterが生み出す音の良さは、やはりそのバランス感覚が図ば抜けているところだろう。 造りこまれたリズムと繊細な電子音で紡ぎだす、ストイックでアーティスティックなまでのトラックは、緻密ではあるがつまり過ぎていなく、そこにはeater特有の溜めや抜けがある。更にその上にのってくるメロディーラインには、壮大なものもあるが、どこかライトな感覚が残されているところ、そう牧歌的なユーモアさえ感じさせるトラックさえある。グリッチーな電子音のエレクトロニカをフュージョン・ライクで清涼感のあるギター・ワークと絡めたり、抜群のセンスのカットアップでのヴォイス・パフォーミングバトル、さらには上音だけにではなく、その加速するブレイキンなドラミングにも刻み込まれたジャズやブルージーなDNA達は様々な表情を以って表現されている。個人のプロジェクトとは思えないほど、それら様々な要素が主張しあい、そして絶妙なバランス感覚によって空間処理され実に居心地の良い空間を提供されている。ファンクやプログレッシヴ・ロックなどにもルーツを持ち、度重なるセッションで磨いたテクニックや、作り手としてもバンドでの経験や自らの演奏能力があるが故のアレンジの能力の高さがeaterのサウンドの決め手といってもいいだろう。 本人は嫌がる言葉かもしれないが、洗練されたイメージも更に増強し素晴らしくセンスの良いアルバムに仕上がっている。 星川 慶子(CISCO TECHNO) [Credit] all sounds by 香川功樹 eater: カガワカツキ recorded, edit and mixed at eater studio/南船場 by K.K. 2005-2006 drum rec and sampling at fukuda studio by yoshikazu madokoro masterd by masato morisaki at saidera mastering july 2006 artwork by takeaki katoh photograph(or photography)by mika posa e.guitar: yoshikazu madokoro drum: mitsuru watanabe voice: kim yanhyan, rin, saya (tenniscorts) haruomi hosono, towa tei, yoshihiro hanno, tomoyuki tanaka, fumiya tanaka, rei harakami, numb, AOKI takamasa, misturu watanabe, rinrai, DJ KLOCK, saya/tenniscorts, eiichi azuma, taro yoshida, mayumi abe, takeaki katoh, mika posa, manabu yamazaki, satoshi endo, junji sasaki, masanobu yanagida, takuya nakamura, yuuki ono, gen isayama, tomomi matsuyama, keiko hoshikawa, daisyworld discs, op.disc, sublime record, tches, fukuda studio, frd record, current, third ear, cisco, saidera mastering, B.A.S.E, takayuki matsuura, PROGRESSIVE FOrM, nik and my family & all friends [Biography] eater (Katsuki Kagawa) イータ−:香川功樹。民族音楽の新しいアプローチを模索すべく"PSYCHO BABA"を結成。同バンドを脱退後、"eater"名義での活動を開始。2002年、細野晴臣主催のデイジーワールドのコンピレーションに参加。同時にプログレッシヴ・フォームから12inchをリリース、同レーベルのコンピレーションや半野喜弘氏監修のコンピレ−ションに参加するなど、多岐に渡る活動を展開する。2003年7月、デイジーワールドより12inch「eater」、及び9月にデビュー・アルバム「quadraphonic」をリリース。2004年5月、半野喜弘主催のレーベルCURRENTよりLIVE MIX ALBUM「ONE FORTY / DANDELION」をリリース。2005年1月にはデイジーワールドより2ndアルバム「KERR」をリリース。そして2006年10月、待望の3rdアルバム「sunn」がプログレッシヴ・フォームよりリリースされる。フリーフォームな感性が生み出すエレクトロニック・サウンドには、各方面から熱い支持が寄せられている逸材である。 [Discography] eater / quadraphonic フリーフォームなマジカル・グルーブと音のカレイド・スコープ。変幻自在に疾走するエレクトロニック・サウンドが生み出したオーガニック・テクノ。 Daisyworld discs CTCR-16057 2003/09/25 2,854円(税込価格) 01. the time went slowly just for me 02. talk... 03. KITTEN 04. sound craft 05. chair:green 06. chair :orange 07. carbon 08. EATER 09. NOVEMBER 10. T.O.E:tazra 11. 外待雨 (homachiame) イータ−:香川功樹。民族音楽の新しいアプローチを模索すべく"PSYCHO BABA"を結成。同バンドを脱退後、"eater"名義での活動を開始。フリーフォームな感性が生み出すエレクトロニック・サウンドには、各方面から熱い支持が寄せられている。2002年にデイジーワールドのコンピレーションに参加。同時にプログレッシヴ・フォームから12inchをリリース、同レーベルのコンピレーションや半野喜弘氏監修のコンピレ−ションに参加するなど、多岐に渡る活動を展開してきた。また、数多くのクラブイベントに参加し、今年6月にはopiateことトーマス・ナックのイベントにも出演。そしてこの度、7月にリリースした先行12inch「eater」に引き続き、デビューアルバム"クァドラフォニック"をリリース! eater / KERR クリック・ハウスからヒップホップまで、今のサウンドを縦横無尽に食べ尽くす eater の 2nd アルバム遂に完成!! エレクトロ・リスニングの大傑作! Daisyworld discs CTCR-14403 2005/01/26 2,854円(税込) 01.cagome 02.blue sky 03.Birds Island 04.COYANUE SANPO 05.drawing 06.COUNT & AUDIO SPORT 07.3.3.1 外待雨 08.duplex 09.pentagonal rock 10.beautiful views 11.in concert ポスト・エレクトロニカ以降のフロア・サウンドで注目を浴びたイータ−の2nd album が遂に完成! 緻密なリズムとクリックハウスからヒップホップまで、今のサウンドを縦横無尽に吸収したサウンドは、さらにスケールアップしました。フロア・ライクでアップテンポなトラックから、ダウンビートなリスニング・トラック、ライブ感溢れるトラックまで、マジカルなエレクトロニクスとビートの融合はまさにイータ−ならではの新しいエレクトロ・リスニングの世界観を提示します。
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【PFCD13】Ametsub『Linear Cryptics』
¥2,200
SOLD OUT
RADIQ (半野喜弘)『GRAFFITI & RUDE BOY 67'』以来約2年振り、PROGRESSIVE FOrMの新作は『forma. 2.03』に参加したAmetsubのデビューアルバム。美しさと力強さに裏付けられた想像力が仮想領域と空想世界の接点を行き来する注目作! 01. Roving Pianist 02. Lurid Sky And Tama Stream 03. I Am Not Into It If You Are Into It 04. Returner 05. Go Seeing White 06. Atrland 07. 2 Cats 08. The Solo To Untamed Place 09. Reminiscence 10. Green Oeuvre 11. On Perfect Time 本作はPROGRESSIVE FOrMにとって、リリースとしては青木孝允の12"『simply funk ep』以来、CDアルバムとしてはRadiq『GRAFFITI & RUDE BOY 67'』以来の作品ということになる。この突出したレーベルがいまだ信頼するに足る体裁を保持しているのは、盛時に名を馳せたエレクトロニカ・レーベルが、長いこと沈黙していたり消滅したり、でなければかつて築いた優秀なカタログに泥を塗るようなことを止むを得ずしているようにみえる昨今では、奇跡のように思える。メジャーとプライヴェート・レーベルが横並びに乱立し、音楽作品が、盤に刻まれモノとして店頭に並ぶだけでなくデータでネットワークを飛び交うこの混沌とした時期にあっても、厳格なクオリティ・コントロールが相変わらずであるようで心強い。要するに、このレーベルの帰還に、喜んで「ウェルカムバック!」と言えるような、本作はそういう作品になっている。リリースのインターヴァルが多少空いたっていいのである。 Ametsubは、PROGRESSIVE FOrMをフォローしてきたリスナーにとって、『forma. 2.03』に収録されていたアーティストとして記憶に残っているかもしれない。このレーベル・コンピレーションがリリースされた2003年から現在まで、同レーベルのパーティをはじめ都内で行われた数々のイベントに出演し、レーベルDrizzlecatを率いてもいる人物だ。この『Linear Cryptics』は、彼のアルバムデビュー作という事になる。これを通して聴いて、ひとは、彼のアーティスト名の響きを振り返り、いくばくかの懐かしさとともに、彼の音楽遍歴を、いや、彼のイマジネーションの来し方を辿る事になるかもしれない。つまり本作は、非常に音楽的で印象深いアルバムに仕上がっているのである。思えば、『forma. 2.03』はProcessやStaticら著名陣が連なっていたにもかかわらず、ラストを飾った彼の「sasanoha」のえのいわれぬ美しさがキモとなっていた訳で、本作はそれをアルバムに展開したような良作になっている。「幼少期は紙と鉛筆があればおとなしかった」「自然と科学とともに育った」という成長の過程で育まれ膨張していったであろう想像力が、ピュアな形で音に現れているように感じられ、そう言えばかつて目にした彼のアーティスト写真は膝まで川に浸かった後姿だったとか、本作に添えられた彼の曲解説はどことなく茶目っ気があるとか、いちいちの情報に純朴さを嗅いで素直に信じようとしてしまう。というか、その純朴さを裏付けるものとして、それらが納得されてしまう。オルゴール調のメロディはメルヘンチックで、ピアノが奏でるソフトなタッチもメランコリーも、透徹の度を増して美に向かっているように思える。全体的に味わい深いが、特に「2 Cats」「Green Oeuvre」は絶品。もしここで私たちの頭を「ベッドルーム・テクノ」という言葉がよぎるなら、それは本作がリスニングに耐える作品だからというだけではなく、ベッドルームという空想に満ちた最も身近な空間を、本作が想起させるからだ。一方、彼の音楽性は時々「変態」という言葉で表現されてきているが、これも当然の事ながら素行がオカシイという意味ではなく、クリエイティヴィティの独自性が常人らしからぬの意であり、例えばかつて同じ言葉で形容されたMatthew HerbertやMoodymannの変態性につながるものと思っていい。私たちはここで再び、仮想領域と空想世界の接点を行き来し、創造のメカニズムを、感動のシステムを幻視するだろう。あまりに平然とそれをやってのけているように感じられるから、Ametsub本人にしてみれば、ただ単に、手近にある道具を使ってモノを作った、ただそれだけのことなのかもしれない、溢れ出すものがあってそれを鳴らした、彼にすればいつだってそうだったのかもしれない、そんな気がしてしまう。 中澤始(optone - www.optonedit.com) Ametsub (2005年頃のプロフィール) 紙と鉛筆があればおとなしかったという幼少期より音に対する疑問や安心感を感じつつ、10代で音楽機材を一切使わない身の周りの物を駆使した実験的な音作品をいくつも完成させる。2003年にPROGRESSIVE FOrMからリリースされた「forma 2.03」に参加し定評を得る(当時20歳)。以後マイペースに音楽活動を続け、Drizzlecatという名義にてイベントを主催、ROMZ Recordのコンピレーションにも参加する。絵画やデザインを手がけつつも、掟破りなDJとしても様々なイベントで多種多様なアプローチを試みる。その繊細で切なさすら感じられるメロディーはライブパフォーマンスでも多くのオーディエンスを魅了し、鋭くとも暖かみのあるリズムは確実に聴き手の体を動かす。彼が弾くピアノの音色は、力強くも儚く時にユーモアでもありジャズやクラシックの要素も感じとれる。暗く美しい独自の世界観を持ち、まるで情景を描写する様な楽曲を届けてくれる存在である。
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【PFCD12】RADIQ aka Yoshihiro HANNO『GRAFFITI & RUDE BOY 67'』PFCD12
¥2,200
SOLD OUT
Cat No.: PFCD12 Artist: RADIQ aka Yoshihiro HANNO http://www.yoshihirohanno.com/ Title: GRAFFITI & RUDE BOY 67' Release Date: 2004.9.17 Tracklisting: 01. Sexual Fiction 02. Rock Steady 03. Rude Boy Anthem 04. Block Science 05. Till the Dawn feat Terry 06. Dub Suite i) Tokyo dub ii) Hip Hop Racine feat Black Crom iii) Tectonics dub 09. Sound System 2004 All Tracks Composed and Produced by Yoshihiro HANNO 2004 Paris/Tokyo 02. Rock Steady Double Bass by Takanori Kameda A.Guitar by Takaaki Ohnishi Alto Sax by Tetsuya Heike Recorded by Masao Saotome at Studio L.D.K 05. Till the Dawn feat Terry Words by Terumi Shoji Recorded by Masao Saotome at Studio Cirque Tokyo 07. Hip Hop Racine feat Black Crom Words by Black Crom Recorded by Yoshihiro HANNO at Studio Cirque Paris Mastering by Yukie Fuse at Bernie Grundman Mastering Artowrk by Masakatsu Mizutani Artist Management by Mayumi ABE (Cirque Paris/Tokyo) 原点・・・その先の未来を示す傑作!音楽的ルーツであるヒップ・ホップ、ダブ、ジャズなどの肉体的躍動感を集約した半野流最新型のミニマル・エレクトロニック・サウンド。女性シンガーTerry、フランス人ラッパーBlack Crom をフューチャー!
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【PFCD11】AOKI takamasa『simply funk』
¥2,160
極めて”シンプル”で揺るぎのない「純度」と「強度」を抽出すること、つまり、そのプロセスこそが”ファンク”。 力強い二文字に集約された青木孝允、傑作の5thアルバム! 「the elegant universe」を是非聴いてほしい。ぼくはAOKIくんの音楽を、いわゆるエレクトロニカの一つとはとらえていません。もっと広がりをもったポップスではないでしょうか。一方でAOKIくんの音楽は、エレクトロニカと言われる音楽の中でも、ずばぬけて緻密に作られていて感動ものですが、それだけではなく、強力なグルーヴとすぐれた音色のセンス、それにユーモアというか、独特のおかしみも感じられます。たくさんの可能性を秘めた才能ですので、これからどういう音楽を作っていってくれるのか、とても楽しみです。(坂本龍一) 今、青木君の音がフィットするのは僕だけじゃないよね、きっと。音楽はますます歌詞やストーリーやメッセージが重視されてるけど、それって文字に近いと思うんだ。 でも音楽ってアイコンのようにもなれるわけで、そういう音が脳みそをカキーンとさせてくれる。落ち着いていると同時にカキーンとしてて、心の在処が中心にきてるよ。そのまま、持続でお願いします。(細野晴臣) 01. that melody.. 02. superstrings 76 03. M 04. walk on the ocean 05. prague i.t.m. 06. dancing queen 07. protocol m.t.t. 08. simply funk 09. the elegant universe 10. monza AOKI takamasa 1976年生まれ、大阪府出身。自身にとってのファースト・アルバム「SILICOM」をリリースして以来、自らの方法論を常に冷静に見つめ続け、独自の音楽表現の領域を力強く押し拡げる気鋭のアーティスト。2004年~2011年はヨーロッパに拠点に制作活動、世界各国でのライブ活動を行い、国際的に非常に高い評価を受けている。2011年に帰国し、現在は大阪在住。これまでにPROGRESSIVE FOrM、op.disc、fatcat、raster-noton、commmons等、国内外の人気レーベルからのソロ作品や、過去には高木正勝とのユニットSILICOM、Tujiko Norikoとのコラボレーション・アルバムもリリース。また、坂本龍一、半野喜弘、サカナクション等のリミックスやエンジニアとしてBUN / Fumitake Tamuraらのミックスも手掛けている。2013年、最新作『RV 8』をraster-notonより発表。音楽活動の他、写真家としても精力的に活動中。
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【PFCD10】V.A.『MIX FORM』Mixed by Haruomi Hosono
¥2,400
SOLD OUT
Cat No.: PFCD10 Artist: Various Artists Title: MIX FORM" Mixed by Haruomi Hosono Release Date: 2004.4.10 PROGRESSIVE FOrMよりリリースされた音源をミックスした細野晴臣初のミックスCD Tracklisting: 01. Ryoichi Kurokawa "everything you can see through a little hole" from PFCD06 (copynature) track#02 02. Haruomi Hosono "mixed form #1" material taken from Ryoichi Kurokawa "OOL" from PFCD06 (copynature) track#03, Yoshihiro Hanno "dub" track#01 and "square" track#08 from PFCD04 (9 modules.+) 03. Haruomi Hosono "mixed form #2" material taken from AOKI takamasa "Dear People" from PFCD05 (indigo rose) track#02, Yoshihiro Hanno "square" track#08 and "dub" track#01 from PFCD04 (9 modules.+) 04. Yoshihiro Hanno "oval" from PFCD04 (9 modules.+) track#09 05. static "examples are but suggestions" from PFCD08 (FORMA. 2.03) track#02 06. clickety and clack "pine" from PFCD03 (FORMA. 1.02) track#07 and Nao Tokui "Pine Ave" from PFCD07 (MIND THE GAP) track#07 07. Nao Tokui "Pan Pacific" from PFCD07 (MIND THE GAP) track#02 08. Nao Tokui "Ms. Cherry" from PFCD07 (MIND THE GAP) track#08 09. AOKI takamasa "mry." from PFCD02 (SILICOM two) track#04 10. Yoshihiro Hanno "s.e.q" from PFCD04 (9 modules.+) track#02 11. AOKI takamasa "sorc." from PFCD02 (SILICOM two) track#05 12. AOKI takamasa "neuger." from PFCD02 (SILICOM two) track#11 13. Process "nexus" from PFCD08 (FORMA. 2.03) track#06 14. Sounguarehouse "ah eh ee" from PFCD03 (FORMA. 1.02) track#02 15. 30506 "vvv" from PFCD03 (FORMA. 1.02) track#10 16. Yoshihiro Hanno "6" from PFCD04 (9 modules.+) track#06 17. AOKI takamasa "pimo" from PFCD02 (SILICOM two) track#07 Mixed and Recorded by Haruomi Hosono at Quiet Lodge TYO, 15th Feb. 2004 Haruomi Hosono appears courtesy by daisyworld discs* Mastered at KIM KEN STUDIO Artwork by Takeaki Katoh Production management by Eiichi Azuma* daisyworld discs Thanks to Hiroshi Haraguchi and Yuichi Ishikura* cutting edge
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【PFCD09】nq『recording syntax』
¥2,160
Cat No.: PFCD09 Artist: nq Title: recording syntax Release Date: 2003.11.13 Kitty-Yo、Neo Ouijaからのリリースでも注目を浴びているNils Quakによる初期傑作アルバム。 「ポスト・テクノロジカル・ミュージックの新局面を垣間見せる、エレガントでスリリングなサウンド。"nq"ことニルス・クアック、この名前は覚えておいた方がいい! by 佐々木 敦 (HEADZ)」 Tracklisting: 01. tr1an 02. panel 03. nhls 04. disthant 05. PIEhR 06. juri 07. dahr 08. rost 09. 05|04|03 10. sink Written and Produced : nils quak Mastering : Masato Morisaki at Saidera Mastering Artwork : Takeaki Katoh
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【PFCD08】Various Artists『FORMA. 2.03』
¥2,200
SOLD OUT
Cat No.: PFCD08 Artist: Various Artists Title: FORMA. 2.03 Release Date: 2003.9.25 Tracklisting: 01. katsutoshi Yoshihara / Please be alive. 02. Static / examples are but suggestions 03. Dublee / A Community 04. Serguei Iwanikov / Let me___ 05. nq / gibhrt 06. Process / Nexus 07. Yam / t.il 08. Katsutoshi Yoshihara / How can I know if my senses are lying? 09. 30506 / Loud Ones Paral.lel 10. Ametsub / Sahsanoha 2002年リリースされた『FORMA. 1.02』に続くコンピレーション・アルバム第2弾!今回はスタティックやプロセスなど海外で活躍するアーティストに加え国内外の新しい才能を配し、本編におけるテーマである『クールで心地よいダウン・テンポ』をプロッグレッシヴ・フォーム流に提案します。様々なジャンルが交錯する近年、ヒップホップやブレイクビーツのイメージのひとつである『ロー・ビート』がデジタル・プロセッシングというファクターを通してこの2003年どのような進化を遂げているか‥‥とくと御堪能あれ! Mastering : Masato Morisaki at Saidera Mastering Artwork : Takeaki Katoh
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【PFCD07】Nao Tokui『Mind The Gap』
¥2,200
SOLD OUT
Cat No.: PFCD07 Artist: Nao Tokui Title: Mind The Gap Release Date: 2003.6.25 2002年秋のヨーロッパツアーでの印象を元に綴られた期待のアーティスト徳井 直生(ナオ・トクイ)による待望のファーストアルバム!彼の凄さは、そのソフト 開発に代表される卓越したプログラミングセンスだけに留まらず、同時に見事なま での音楽表現を可能にするその抜群のセンスと豊かな音楽性にある! Tracklisting: 01. The First Train 02. Pan Pacific 03. Monolith 04. Graffiti 05. On the Bank of Donau 06. Rotation 07. Pine Ave. 08. Ms. Cherry 09. Home Town in White All Composition : Nao Tokui Mastering : Masato Morisaki at Saidera Mastering
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【PFCD06】Ryoichi Kurokawa『copynature』
¥2,160
Cat No.: PFCD06 Artist: Ryoichi Kurokawa Title: copynature Release Date: 2003.5.30 現在最も注目を浴びている映像・音響作家の1人として海外をベースに活躍を続ける黒川良一の処女作。美しいノイズとリズムで構築されたその音響世界に彼等の大きな才能を見たのは細野晴臣であり、のちにDaisyworldでのリリースへと発展する。 Tracklisting: 01. cipher 02. everything you can see through a little hole 03. OOL 04. errorbook 05. opside 06. a few walks 07. sea in you All Sounds by Ryoichi Kurokawa Mastering : Masato Morisaki at Saidera Mastering
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【PFCD05】AOKI takamasa『indigo rose』
¥2,160
ぼくはAOKIくんの音楽を、いわゆるエレクトロニカの一つとはとらえていません。もっと広がりをもったポップスではないでしょうか。一方でAOKIくんの音楽は、エレクトロニカと言われる音楽の中でも、ずばぬけて緻密に作られていて感動ものですが、それだけではなく、強力なグルーヴとすぐれた音色のセンス、それにユーモアというか、独特のおかしみも感じられます。たくさんの可能性を秘めた才能ですので、これからどういう音楽を作っていってくれるのか、とても楽しみです。(坂本龍一) 01. cover your ears 02. Dear people 03. Hope 04. capital e 05. photons from my window 06. wooden piece 07. pipe tale - indigo rose feat. Tujiko Noriko 08. there's not much left. ツジコ・ノリコのヴォイスをフューチャーしたタイトル曲を含む青木孝允、待望の傑作サードアルバム。無数の粒子による空間と時間軸が織り成す音響芸術とでも言うべき壮大なイメージがそこに広がる。 AOKI takamasa 1976年生まれ、大阪府出身。自身にとってのファースト・アルバム「SILICOM」をリリースして以来、自らの方法論を常に冷静に見つめ続け、独自の音楽表現の領域を力強く押し拡げる気鋭のアーティスト。2004年~2011年はヨーロッパに拠点に制作活動、世界各国でのライブ活動を行い、国際的に非常に高い評価を受けている。2011年に帰国し、現在は大阪在住。これまでにPROGRESSIVE FOrM、op.disc、fatcat、raster-noton、commmons等、国内外の人気レーベルからのソロ作品や、過去には高木正勝とのユニットSILICOM、Tujiko Norikoとのコラボレーション・アルバムもリリース。また、坂本龍一、半野喜弘、サカナクション等のリミックスやエンジニアとしてBUN / Fumitake Tamuraらのミックスも手掛けている。2013年、最新作『RV 8』をraster-notonより発表。音楽活動の他、写真家としても精力的に活動中。